杭工事のための墨出しとして、杭芯出しがあります。ここに杭を打ってくださいよ、という目印を現場に付けていく作業になります。
といっても、杭工事前の現場には砂利や土が一面に広がっているだけで、どうやって目印をつけるのだと疑問に思うかもしれません。私も初めはそう思いました。
トランシット、スチールテープ、カケヤ、木クイ、水糸 などを使って通り芯を出した後、杭芯の位置を確定するのですが、詳しい作業内容についてここでは割愛します。
そのようにして決めた杭芯の位置に目印をつけるわけですが、それには鉄筋を使います。ある程度の長さ(30センチほど)の鉄筋を地面に打ち込んで、目印とします。
しかし、そのままではすぐに見失って分からなくなってしまうので、目立つように鉄筋の先端にはビニールの紐を巻きつけておきます。
そうすれば、現場の地面で色付きのテープはひらひらとしているので、杭芯の位置が一目瞭然となります。その上からスプレーでもしておけば完璧。
そうやって苦心して杭芯出しをしたにもかかわらず、何も考えずに杭打機を現場内に入れてくる杭屋さんもいたりします。せっかく出した杭芯の上をガタガタと通りやがります。
挙げ句の果てに「監督さん、杭芯の位置が分からんのやけど」なんてのたまったりもします。
そんな時は、お前が分からなくしたんやろが!という思いをソフトな言葉で包み注意をしますが、全く相手には響かないものです。淡々と再度、杭心を出すだけです。
重機とかプラントとか杭とかが既に現場内にあるので、かなり面倒くさい作業になります。
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