現場監督の仕事『掃除』の5つのコツを解説

ほうきの画像

新人現場監督が入社してまずやらさせる(この「やらされる」という考え方が主体的に仕事をやってないやんか!という上司の説教につながりそうですが)仕事は掃除でしょう。大きい会社は知りませんが、中小だとたいていそうだと思います。新人鉄板仕事ですね。

鉄板仕事はもう一つあって、それは「ジュース買い」です。社会に出て初めての仕事が、掃除とパシリ。

なにしてんだ俺となります。

くやしいですが正直これくらいしかできる仕事がないのが現実だったりします。私も新人の頃はひたすら掃除をし、先輩や職人達のパシリをしまくりでした。今思えば、あの頃が一番平和だったかもしれません。

そんな新人現場監督なら必ず通る道、掃除についてちょっとしたコツというか、心がけというか、経験談ついて書いていきます。

掃除に使う道具は、ほうきとちり取りと土のう袋。ほうきはいくつか種類がありますが、主に3種類のものを使っていました。

土間ほうき、座敷ほうき、竹ほうきの3つ。

3つのうち一番使っていたのが土間ほうきでした。現場ではシュロボーキと呼んでいましたが。実際のしゅろほうきは違いますが形が似ていたのでそう呼んでいたのしょう。

工事が進んでいくと現場のゴミも変化していきます。大きく粗く汚れっぽいしめっぽいものから、細かくきれいで乾燥したものになっていきます。現場の後半、きれいなゴミになった時は、座敷ぼうきを使うこともありますが、高いので基本的にあまり使いません。

竹ぼうきは掃除する面積が大きい時に使っていました。現場前面の道路を掃除する時などでしょうか。

目次

1.完璧にキレイにしようとしないこと

掃除をする所は工事現場であって、自分が生活をしている部屋ではありません。職人の仕事に支障のない程度にきれいになっていればそれで合格です。

ということで、現場の隅から気合を入れて丁寧に掃除をし始めてはいけません。そんなことをしていたら時間がどんなにあっても足りなくなってしまいます。

まず現場をざっと見渡す。で、目に付く大きなゴミから片付けていく。ざっと拾って土のう袋に詰め込んでいく。これだけでも現場の印象は変わります。とりあえずパッと見てきれいっぽくなっていれば、指示した上司は納得するもんです。

次に掃き掃除に取りかかるわけですが、ここでも細かいゴミや掃き残しは気にしちゃいけません。ざざっと掃き取れれば十分です。

現場で他の人が掃き掃除している様を見ていると、やり方は人によって二パターンあることに気付きました。掃きためたチリの山をそのままにして、次の山を作り始める人。掃きためたチリの山をその都度ちり取りでかきとり、土のう袋へ詰めていく人。

どちらが効率的なのかは分かりませんが。ちなみに私は後者でした。集めたチリの山が崩れてしまいはしないか?と気が気ではなくなってしまい、掃除に集中できなくなってしまうので。

2.土のう袋を捨てるのは最後でよい

現場の部屋というか一角の掃除が終わった。土のう袋がいくつか満杯になった。では外の産廃BOXに捨てに行こう。と思ってはいけません。

捨てに行くのはまとめて最後です。作業は同じようなものをまとめてした方が効率がよいのは常識。掃除をする時はそればかりを続けてやっていきましょう。

あとくれぐれも土のう袋にゴミを詰め過ぎてはいけない。特にコンクリ片。入るからといってドンドン詰め込んではいけない。重くて持てなくなってしまう。

無理に持とうとすると腰をやってしまいます。とにかく、現場では脚(膝といいましょうか)を使うこと。腰を使っては絶対にいけません。

現場の職人は力持ちだらけだったりします。それを見ていると自分もやらなければ!と真面目に思うかもしれませんが。そんな奴らを真似しちゃいけません。

えらい目にあうよ。

3.ほうきの使い方

掃き取りに力が必要な時は、ほうきの根元を持つこと。コンクリ片が多い時、ALCやボードの屑のような細かくて重いチリを集めるときは、ほうきの根元を持った方が力が入る。

しかし、このやり方にもデメリットはあります。根元を持つという体勢上、腰をかがめるような格好になってしまうことだ。腰への負担が大きくなるので、ほどほどにしておかないといけない。

ほうきを使う時は、その力の入れ方が重要。特に掃き終わり、ほうきの先が地面を離れる瞬間には神経を集中すること。ふわっと力を抜くことで埃の舞い散りを防ぐのだ。雑に掃いていると現場が埃だらけになってしまうぞ。

あと、新しいほうきや高めのほうきを使う時は決して現場に置き忘れたりしてはいけない。

すぐなくなってしまうで。

4.防塵マスクはしよう

ほこりがまうようであれば防塵マスクは必ずしよう。自分の体は自分で守る、これは基本だ。

5.現場ではテキパキ動いている自分を演じること

掃除という作業は単純であきがくるものです。しかし、だらだらとしてはいけない。テキパキ動いている姿を見せなくてはいけない、周りに。

これ重要。

テキパキと掃除をすること、これは別に上司や職人のためではない。自分のためである。お、あいつがんばってんな、と職人や先輩に思われること。そのことにより自分の心証を良くして、自分が働きやすい環境を作り上げるためのものである。

また、先輩監督が言ってました「ただ掃除をするだけではあかん、と。現場を見るのだ」と。現場の納まりや状況、職人の動きなどを観察して自分のものにしていく。そういう心掛けで掃除をすると、また違った作業になると思いますね。

ならんか。掃除はだるいよね。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • ありがとうございました。大変勉強になりました。
    多くなくとも周囲の諸先輩に必要性を感じていただけるよう
    どんなことも行ってまいりたいと思います。

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