現場監督の仕事『仮設電気工事』の流れを解説

腰袋の画像
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仮設の電気を引き込むといよいよ工事も本格化だ

建物の周りを足場で囲い、各階の床コン打ちが終わったら仮設の電気を現場に引き込もう。これからの工事には何がなくとも電気がないと始まらない。

現場敷地の隅には電気の仮設ポールが突っ立ています。大抵ちょっと傾いたりしてやる気のない感じで存在しています。工事の初期段階にはそのポールまで電気が引込まれていまれている状態になっています。

そのようになっている仮設の電気を足場をつたって建物内に配線していき、各階の部屋となるであろう場所に1カ所ずつ電気がとれるよう配置していく。天井のデッキプレートにひっかけてだらんと下げておけばオケ。

コンセント近くに電球をセットで付けておく場合もあります。そうすると明りがとれて便利。まあこの電球も現場が進むにつれどんどん割れていくんですけどね。

この仮設の電気とは現場の竣工間近まで長い付き合いとなりますね。各部屋の内装が仕上がってもう照明器具を付けるぞ!という段階まで現場ぶら下がっていたりします。きれいな内装とボロボロの仮設配線の対比がかなりシュールな眺めとなりますね。

とにかくブレーカーが落ちる

仮設電気にはよくもまあ苦労させられましたね。

なぜか?とにかくブレーカーが落ちるから。

使い過ぎては落ち、漏電しては落ちる。現場に一気に多くの職人が入って一斉に電動工具を使いだすと使い過ぎで落ちるし。故障していて漏電するような電動工具をコンセントにつなごうものなら漏電で落ちるし。

特に雨の日は漏電しやすくなり、バンバン落ちる。で、一旦ブレーカーが落ちると、現場はガマン大会になります。自分以外のだれかがブレーカーを上げにいくだろうと。するとここで、

カントクー!!カントクーッ!!!

と叫ぶ奴もいるが、そんな声は私の耳には聞こえない。

ブレーカーのある仮設の分電盤がある場所は、たいてい敷地の隅である。建物からは距離がある場合が多い。雨が降っている中そんな所に喜んで行こうとする奴はいない。で、いきおいガマン大会となってしまう訳です。

あーもうあかんこれじゃ仕事にならん、と悟った心やさしき職人さんがブレーカーを上げてくれる。現場一同ホッとする瞬間。実際は、監督が上げにいくケーズが多いけどね。

しかし、ブレーカーを上げてもすぐに落ちてしまうことも多々ある。漏電している道具をつなぎっぱなしにしている奴がいるからだ。そりゃ、漏電してればすぐ落ちますわな。

壊れているような道具を使っとる奴はだれじゃあ!

となります。漏電する電動工具もしばらくは普通に使えたりするのでやっかいです。本人にその自覚がなかったりするので。

そんなこんなで、便利で重要だけど手間がかかったり危険だったりするのが電気ですね。また、工事が進むにつれ盛り替えが必要になったり、仮設電気にはいろいろと苦労させられたものです。

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