現場監督の仕事『鉄骨工事』の流れを解説

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テツダンゴのレベルは忘れないようにしよう

いつものような朝、缶コーヒーを飲みながらぼんやりと現場を眺めて本日の工程を確認していた時、気付きます。

あっ!レベル出し忘れてるわ!!

今日は鉄骨が現場に搬入される日やったわ。穏やかだった朝が一転、ばたばたの朝に豹変します。

どでかい梁や柱が現場内に置かれてしまうと、テツダンゴのレベル出しが非常に困難になってしまう。慌ててレベル本体と三脚を担ぎ、バカボー君を掴み現場に出ていきます。

レベルをセットしている間にも、トラックがどんどんとやってきて、あせる我々をよそに無慈悲にもどかどかと搬入をしていきます。ちょっと待てーや、と言いたいところだがそうもいかない。

急がないといけないけど、急いで高さを間違えなどしたら大変なことになるので、急ぎながらもその倍以上慎重にレベル出しをしましたとさ。

あー、朝っぱらから疲れたわ。

鉄骨建方は一大イベントです

鉄骨建方は特別な工程です。一戸建てにおける建方ほどお祭りな感じではありませんが、やはり”ハレ”のイベントです。

施主に監理の設計士、会社のおえらいさん方などめんどくさい面々が終結します。なんでしょう、こちらは現場仕事でピリピリしている所に、そのような面々がのほほんと現場にやって来ると、なんだかイラっとします。心の狭い自分がいやになりますね。

そんな外野連中が見守る中、建方は進んでいきます。レッカーを使って柱を立てて梁を繋いでいく、という作業を繰り返していきます。

アンカーボルトが入らない?

アンカーフレームでアンカーボルトを据え付けた場合は、問題なくさくさくと柱が納まっていきます。しかし、基礎型枠に桟木を渡しアンカーボルトを吊込した場合は、そうスムーズには事は進みません。アンカーボルトの位置がそれほど正確ではないから。

まあ型枠に固定してあるだけだから、コンクリートを打込むとずれるのはしょうがないのですけどね。そんなもんで、ちょくちょくアンカーボルトが入らないぞ、というケースが発生します。

そんな場合は、アンカーボルトをちょっと曲げてみたり、バーナーであぶってもうちょっと曲げてみたり、などしてなんとか納めます。

それでもダメならベースプレートの穴を大きくしたり、開け直したりして納める、場合もあるらしい。ま、聞いた話ですけどね。自分の現場での経験ではありませんので。

鉄骨建方はスピード&ダイナミックだ!

レッカーを使って鳶職の人達が、鉄骨を軽やかに組み上げていきます。

皆さん高い所の梁の上をさっさか歩いていきますけど、怖くないんですかね。私は現場監督でしたが高所恐怖症なので、その様子を下から眺めているだけでも、なんだか下腹部のあたりがスーってなって恐ろしかったですね。とてもマネできん。もちろん、親綱を張りネットを張りと落下防止の安全対策はぬかりなく行いますが。

鉄骨造の建物は建方をすると、一気にその姿を現します。大きな構造物がいきなり出現するそのスピード感とダイナミズムは感動ものです。

今回、鉄骨工事といっても現場での建方の話がメインになってしまいましたが、実際はここに至るまでの工程が重要だったりします。機会があればまた語りたいと思いますが。

おおーすげーってぼんやり建方の現場を眺めているだけでは施主と同じレベルになってしまうので、仕事も忘れないようにします。とはいっても写真を撮るくらいなんですけどね。

安全には気を付け過ぎることはない

建方に大敵なのは風そして雨です。

現場作業の安全に直結しますので絶えず確認と判断を怠らないようにします。どれくらいの風・雨になったら作業を中止するのか、非常に難しい判断を迫られることになります。どうしても人間の心理で一旦やり始めたことは止めたくない、なんとかなるやろと思いがちなので。

現場仕事は難しいです。安全第一と口で言うのは簡単ですが、それを日々の現場で実践するのは本当に大変です。

ある程度鉄骨が組み上がると、見ていることに飽きてきた施主その他の面々が現場から退散します。ふーやれやれ。建物の規模にもよりますが、その後も建方の作業は淡々と何日か続きます。

建入を見るのも現場監督の仕事です

そうして鉄骨が全て組み上がると鳶に呼ばれます。建入を見てよ、と。建入を見る、とは柱が垂直に立つように確認する作業です。

トランシットを据えて、柱の根元と先端を見てまず傾いている方向を確かめます。傾いている方向を伝えると、傾いている反対側に引っ張るように鳶はレバーブロックを柱にかけます。

ここから鳶との共同作業になります。レバーブロックをぎりぎりと巻き上げ、傾いている柱を起こしていきます。ま、傾いているといっても目視では分からないレベルの傾きですがね。現場監督はトランシットを覗きながら、「もうちょい」「もうちょい」「あ、ちょっと行き過ぎた」など鳶に柱の傾きを伝えます。ちょうど垂直になった時点で建入直しの完了となります。

この作業を縦方向と横方向の柱に対して順次行います。そうやってガッチリときめた後、シャーレンチで連結部分のボルトを本締めしていきます。シャーレンチでボルトを締めていくと、規定のトルクになるとボルトの先端が折れるようになっています。よく考えられています。

本締め作業時は、折れたボルトの先端がばんばん落ちてきます。初めて本締め作業を見た時は、なんかポトポト音がして何かが落ちてきているみたいだが、何なんだ?と疑問に思ったものです。

柱と梁の後は床のデッキプレートを敷く

本締めが終わると各階の床デッキプレートを敷いていきます。

敷いた後、梁に溶接で固定されます。焼抜きせん溶接、ですか。溶接跡の大きさとそのピッチが重要です。写真を撮るのを忘れないように。デッキプレートが終わればコン止めを取り付けていき、各階のコンクリート打ちに備えます。

そうそう、鉄骨階段のかためもやっておかなければいけない。階段の一番下、昇り始めから最初の踊り場までの部分は高さが決まっていません。一番下を支える床が出来ていないから。なのでレベルを見ながら、レバーブロックで引っ張り上げて正しい高さにセットした後、ターンバックルの付いた鉄棒を溶接して固定させます。このターンバックルは土間コンクリート打設後に撤去します。

そんなこんなで、鉄骨工事は完了でしょうか。

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