現場において最も使う道具。基本中の基本、最重要ツール。
現場ではとにかく寸法や距離を測る、測る、測る。現場内での会話や指示はすべからく寸法が伴ったものです。
そりゃあそうで、具体的な数値がないと職人も仕事ができない。ま、迷った時などは「いい感じででお願い」と職人さんに丸投げすることもありますが。
現場監督にとってスケールはガンマンの銃と同じようなもの
仕事中は肌身離さず持っています。
スケールのフックを腰のベルトにはさんで持ち歩くのが基本スタイル。こんな感じね。
いざ!っていう時に素早く取り出せるような位置にはさんでおきます。ちょっとしたガンマン気分ですね。
スケールは、その大きさや幅、測れる長さなど様々な種類があり、現場監督それぞれに好みがあったりします。
ちなみに私のお気に入りはコレ。
幅が19mmのやつがコンパクトで使いやすかったので常用していました。色は目立つ黄色にしていました。
測る時は「100切り」で行う。
現場では距離の単位はmmで呼びます。で、これはスケールの100mmの所を測る始点に合わせる、という意味。
どういうことかというと、スケールの目盛の先にはL型の金具が付いています。金具はスケール本体にキッチリと付いているわけではなく、ガタついている場合があります。そのままその金具を0地点として始点に合わせて測ろうとすると誤差が出てしまう。
また、金具はL型なのでそのまま床にあてると、スケール本体が浮いてしまい、0部分にきちんと当てることができない、ということもある。
よって切りのいい100mmを測りたい始点に合わせるのであります。
こんな感じでしょうか。
ま、通常は邪魔な感じのこのL型金具ですが、ひっかけて使うことができるので、一人で色々な物の寸法を測る時などに重宝します。
「100切ります!」コールは重要
二人で測定をする時、始点を押さえる人は「100切ります!」とコールする必要があります。
目標点の数値が1000mmだった場合、実際は900mmなので、数値を読む人が間違わないためであります。そう言われていても、数値をメモする時、床に印を付ける時、そのままの数値を使ってしまうことは多い。
後に「しまったあ!」と後悔したこと多数ありです。
現場で使いこまれてボロくなってきたスケールの風合いはいいものです。なんだか、仕事してきたぜ俺!って思わせてくれます。
私の相棒はこんな感じになりました。
なんというか苦労を共にしてきた仲間、という情が生まれますね。
なので、よく使いこんで手になじんでいるスケールをなくしたりすると、喪失感がハンパないので、なくさないように細心の注意が必要となります。
コメント
コメント一覧 (3件)
非常に面白いです。
100切はよく使います
・・・が、L字の金具は「ガタついている場合がある」のではなく
引っ掛けて使う場合と、押し付けて使う場合、
その金具の厚さの分ずれるようにわざと作られています。
ちょっとだけ気になったので、失礼かとは思いましたが
コメントさせて頂きました。
そうだったのですか。知りませんでした。
コメントありがとうございます。