現場監督の仕事『現地調査』の流れを解説

現場の工事が始まるまでにはやらなければいけない仕事が多くあります。現場で最初の工事らしい工事は杭工事なのですが、それまでに現場監督がどんなことをするのかを書いていきます。

目次

とりあえず現場を見に行く

現場が決まると、とにもかくにもまずその現場を見に行くことから始めます。敷地の状況を確認するためですね。

そこは田んぼを埋め立てた場所なのか、もともと何か建物が建っていて、解体した後の更地なのか、などを確認します。田んぼを埋め立てした敷地は軟弱なので、外溝工事(建物の外回りの工事)は気をつけないとあかんなあ、地盤改良せんとあかんかなあ、とぼんやり考えたりします。

また敷地の周りの状況も見落としてはいけません。住宅街の中にあるのか、それとも、郊外の田んぼの中にぽつんとあるのか、など。周りの状況によって工事の進め方も違ってきます。

住宅街であれば、朝早く夜遅くまでの作業はできないなあ、と思いますし。また、現場からの騒音、粉塵、コンクリートやペンキの飛び散りには細心の注意を払わないとクレームになってしまうぞ、と心構えをします。

敷地の前面の道路の状況の確認も重要です。幅は広いのか、交通量は多いのか、など。道路の状況は、機材や重機などの搬入の効率に大きく影響をしてきますので。

道路の幅が狭く、そもそも大型の車が入ることができない現場もあります。頭かかえてしまいますね。どうにかして違う代替え方法を考えなければいけませんし。

また、道路の交通量が多ければ、搬入作業は早朝にする、コンクリート打の時など頻繁に大型車が出入りする時には交通誘導員を置く、などの対策を考えていかないといけません。

敷地の測量をする

そんなことを考えつつ、敷地の測量に入ります。測量については詳しくはコチラ

近隣にあいさつ回りをする

次にするのは大事な仕事、近隣あいさつ回りです。

お菓子を持って現場に隣接する住宅(会社もあったりする)に一軒一軒訪ねて、工事の内容を説明し、理解をいただきます。

低姿勢でぺこぺこ頭を下げるのは基本ですが、抜け目のない観察眼で、どのような人がいるのか、を把握することを忘れてはいけません。注意すべき人物はしっかりと気に留めて置くようにしましょう。

すんなりとみなさん理解していただければいいのですが、そうでもない人もいたりします。「音を立てることは一切まかりならん!塵ひとつ飛び散らせてはあかんぞコラあ!」という人もたまにはいます。まあ面倒な人ですね。

そういう場合は、ただひたすら困った顔をして頭を下げ続けます。それ以上の効果的な対処法は特になかったりしますね。俺はなんでこんなことやってんだろ、と思いつつ。

施工図を書き、全体の工程を立てる

そんな感じであいさつ回りが終了すると、一息つきますね。やーっと現場にかかれるな、と。

次は、測量したデータをもとにいくつか図面、施工図と呼ばれるものを書きます。配置図と仮設計画図と杭伏図などでしょうか。配置図には建物の位置や附属する色々な設備の位置を書きこみます。

仮設計画図には敷地の周りを立ち入り禁止にする仮囲いをどうするのか、搬入口のゲートはどうするのか、歩道や側溝を傷めないように鉄板は敷くのか、現場事務所や仮設トイレはどこに置くのか、工事用の水道や電気はどう引っぱってくるのか、などなどを書きこみます。

杭伏図には杭をどの位置に打ちこむのか、と書きこみます。通り芯と杭を表す○印だけの図面なので、非常にそっけのないものとなっています。簡単に書けますね。

さーて、図面が終わったら次は段取りだ!

別に図面の後に段取り、と決まっているわけではありません。現場ではだいたいのことが同時進行となります。なもんで、絶えず頭の中はいっぱいいっぱいだったりします。

段取りに備えて工事全体のスケジュールを考えた工程表なるものを書きます。ネットワーク工程表とよばれているものです。クリティカルパスなるものを意識することが重要、らしいです。これから始まる現場のことをイメージしながら工程を考えていきます。

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